ナレッジ
2018.10.4 (更新日:2022.7.23)
ステップメールとは、見込み客の購買意欲を刺激し、LTV(顧客生涯価値)を高めることのできるメールマーケティング手法の一つです。
ステップメールについてざっくりとした概要は把握していても、どうすればうまく活用できるかわからず困っていませんか?
ここでは、ステップメールとは何かから、ステップメールを作る際に抑えておくべきポイントについて解説しています。
本記事でまとめたポイントを実行に移せれば、きっと高い購買率を記録するステップメールが作成できるでしょう。
目次
ステップメールは、顧客へ意図した順番に従って定期的にメールを届けるものです。
ステップメールを正しく活用するにあたり、その目的やメリット・デメリットなど概要をより深く知っておきましょう。
ステップメールの目的は、目先の売上ではありません。
当面の目的は、資料請求してくれた見込み客やよく自社で商品を購入してくれる得意客との関係性を強めて、自社の市場価値を高めることにあります。
自社と顧客との関係が強固となり、結果としてLTVが高まり売上も向上すれば、それに越したことはありません。
それより、仮にすぐ売上につながらなかったとしても、自社に対する信頼が高まり、市場での価値があがればそれでよいのです。
長い目で見れば、顧客との信頼関係を構築することが大きな利益につながるのです。
まずメルマガはセールや最新商品の発売開始など、自社の最新の情報を顧客に対して一斉配信するものです。
顧客は「これはお得」と感じさせ、本文内のURLから販売サイトへアクセス、売上につなげるものです。
一方でステップメールの目的は、自社を利用してもらう上で、顧客にとって必要な情報、有益な情報を個別に配信することです。
たとえば顧客がサイトで商品を買ってくれた際に、お礼を送ります。
その後、不具合がなかったかの確認やより便利な使用方法の案内、関連商品の案内などをスケジュールにそって配信するのがステップメールです。
顧客にとって有益な情報を伝え、顧客の信頼を獲得していくものです。
ステップメールは3つのメリットがあげられます。
ステップメールでは、商品購入のお礼や不具合の有無確認など、顧客から信頼を得るのに有益な内容を継続的にメールで送るため、信頼関係の構築に役立つのが最初のメリットです。
また特定の商品の案内などと違い、他社と競合比較されるわけでなく、あくまで自社と顧客との関係を熟成させるのに使えるのもメリットといえます。
くわえて、スケジュールやメールの内容を一度設定しておけば、あとは顧客に対しタイムリーに適切なメールを送れるのも大きなメリットです。
まずはユーザーにメールアドレスを登録してもらわないといけません。
ステップメールの運用は、メールを送信すべき配信リストの作成に労力がかかるのだと覚悟しておきましょう。
たとえば、サイトにアクセスがあるのにメール登録してもらえるユーザーが少ないなら、サービスやサービスの背景となる技術概要に関する詳しい資料を無料プレゼントするなどの名目でメールアドレスの獲得につとめましょう。
SNS広告をはじめとした新たな広告配信ツールが増える中、以前からあるステップメールは古い手法だという声もあります。
しかし任意のタイミングで顧客にとって有用な内容のメールを送り、信頼構築につなげられるステップメールは、まだまだ有用なマーケティングツールです。
それでは、ステップメールを有効に活用するのであれば、どんなポイントを重視すべきでしょうか。
ここでは、ステップメール対策する際に重要なポイントを3つ紹介します。
ステップメールの効果測定をする際に使うのは2つ。
どの程度の割合でユーザーがメールを開いたか(開封率)と、ステップメールのリンク先からサイト内の他ページへ遷移した割合(リンク遷移率)です。
これらで効果を測定しつつ、改善を図っていきましょう。
ステップメールで重要なのは顧客からの信頼を獲得し、関係性を強固にすることです。
そのためあくまで顧客優先で内容を作成します。目先の売上を優先してはいけません。
信頼関係を構築するためには、これは何より重要なポイントですね。
過大な商品宣伝をするなど、嘘を書いてはいけません。顧客からの信頼が失われてしまい、取り戻すのが困難になるでしょう。
ステップメールを円滑に運用するためには、ツールの利用が不可欠です。ここでは無料・有料のおすすめツールを6つ厳選して紹介します。
配信数に上限がない完全無料のステップメール用ツールです。複数のシナリオを作成することもできます。
URL:https://mail.orange-cloud7.net
配信先100件までなら6か月間、無料で利用できるサービスです。それ以降は有料(2,480円/月~)となります。名前の差し込みやワンクリックでの登録解除機能など豊富な機能性が特徴です。メール配信や読者管理に関する機能も一通りそろっています。
URL:https://willcloud.jp/
高度な分析・効果測定が行えるツールです。ヒートマップ分析を含め12種類の分析が可能で、ユーザーを助けます。そのほかレスポンシブデザインに自動で対応する機能などを搭載しています。
URL:https://www.cuenote.jp
数多くの有名企業が採用する実績あるツールです。直感的に操作できるHTMLエディターを搭載しており、ハイクオリティーなレスポンシブメールの作成も可能です。またAPIを提供しており、会員データベースや自社サイトと連携させることもできます。
大手通販会社をはじめ、こちらも数多くの企業が利用しています。複数のメールコンテンツを一括修正できる機能を搭載し、多くのコンテンツの管理に優れています。また毎時300万通以上の高速配信を可能とするシステムを準備しており、一括での大量配信も可能です。
URL:https://www.jidoumail.com
3.333円の月額固定制で、配信数・顧客リスト数・シナリオ数が無制限で利用できるツールです。名前差し込み・CSV登録など必要名機能も一通りそろえています。
ステップメールでのマーケティングを成功させるには、何より事前の準備が重要です。ここでは、まずメールを作成する前におさえておくべきポイントを7つ解説します。
まずは何を目的としてステップメールを配信するのかを明確化します。
目的が定まっていないとメールの内容に統一性がなくなり、何を伝えたいのかユーザーに伝わらなくなってしまいます。
どんなユーザーに対してステップメールを行うのか、ユーザーのペルソナ像をできるだけ具体的に作り上げます。
ペルソナ像によって、書くべきコンテンツの内容や文体なども大きく変わってきます。
ペルソナの心理を的確に読み取り、どんなニーズがあるのかを把握します。
ステップメールによってユーザーにアクションを起こしてもらうためには、ペルソナの心理を把握するのは必要不可欠です。
配信者がどんな人物なのか、モデルを作り上げて、それが反映されるようにコンテンツを作成します。これによってユーザーから親近感・信頼感を得やすくなります。
ユーザーが自社のステップメールによって行動を起こしたくなる内容にはどんなものがあるか、何がユーザーを不安にさせ行動を起こすのをやめてしまうか、ポイントをすべて列挙します。
(1)〜(5)までが定まったら、次に全体マップ(プロット・シナリオ)を作成します。この内容に従ってコンテンツを作成します。
全体マップの段階から、(5)で挙げたポイントが全て網羅できるように構成します。後で見返して抜け落ちている項目があれば、改めて追加するようにしましょう。
効果的なメールの内容を作成するために、どんな点を意識すべきか解説します。
ユーザーの興味を惹くような意外性のあるタイトルが読まれやすくなります。
またペルソナにあわせて使用するテキスト(場合によっては絵文字も利用)を工夫するとよいです。
まずは、必ず「前回(これまで)のメルマガ」に関する内容の振り返りを盛り込みます。
その上で、これからどういった内容でメルマガを展開していくかといった予告もいれます。
また「続々とメールが届いています」といったバンドワゴン効果を狙った内容を盛り込むのもよいでしょう。
ワンメール・ワンメッセージを意識して、内容を盛り込みすぎないようにしてください。
ステップメールには次があります。その上で、ある程度は飛ばし読みをしても内容を理解できる程度の読みやすさも必要です。
また配信するデバイスを意識してコンテンツを作成するようにします。
たとえば「スマホメインなら20文字」で改行するのが妥当です。
最後に、次回の予告をいれてしめます。(次のメールにつなげるためです)
今すぐ客のために「購入リンク」は忘れず記載します。
ステップメールを作成する際には、以下にあげる5つのポイントを特に意識するようにしましょう。
ユーザーはメールのタイトルと送信者をみて、2秒に満たない時間で自分にとって読む必要があるか否かを判断します。
メルマガを読まないユーザーが多いと想定されます。
前回までのメールを読んでいないユーザーでも、内容を把握できるようにするため「前回のあらすじ」を記載するようにします。
ステップメールでは内容がきちんとつながるようにします。
前のメールで指示していた内容は、実際に行動に移したものと仮定して内容を書くようにしましょう。
ユーザーとの信頼関係を強固にするためには、コミュニティを形成することが必要不可欠です。
内容がお客様第一至高主義になっているかのチェックも行うようにしましょう。
以下、最初のステップメールの作成事例を掲載します。
ご自身でステップメールを作成する際の参考にしてください。
送信者:【仮想通貨のすべて】山田 太郎
件名:【仮想通貨のすべて】「仮想通貨の基礎」のダウンロードありがとうございます。
本文: このたびは、弊社サイトの「仮想通貨の基礎」をダウンロードいただきありがとうございます。メディア「仮想通貨のすべて」を運用しております山田 太郎(やまだ たろう)と申します。
「仮想通貨の基礎」はもうお読みいただけましたか? まだの方は「PDFダウンロードページ」からいつでもご覧いただけますので参考にしてみてください。
当メディアは2012年6月に、皆様に仮想通貨の運用でより確実に成功していただくために立ち上げました。当メディアを立ち上げたのは、前職で仮想通貨のコンサルタントとして働いていた際に
など、実際に始める前に足踏みしている方があまりに多い現状をなんとかしたいと感じていたためです。
「ちょっとの知識」がないために仮想通貨の素晴らしさ・奥深さを知っていただけないのは一専門家として口惜しいと感じており、簡単に仮想通貨の知識がえられるメディアを立ち上げました。
現在では、月間25万PV程度を記録するサイトに成長しています。
そして本メールマガジンでは、「仮想通貨の基礎」をダウンロードいただいた方限定で、数回にわたり仮想通貨運用で失敗しないために知っておくべき知識やコツについてお伝えします。メールでまとめた内容を把握・実践すれば、きっと仮想通貨の運用で大きな成功をつかめるはずです! 反対に、もし仮想通貨運用に興味がない場合は、下記リンクより登録を解除してください。
>>今後のメール配信を停止する<<
次回のメールでは、「仮想通貨運用で失敗しないために!事前に知っておくべきたった3つの知識」というタイトルでお届けします。仮想通貨の運用は難しいようで、最低限、3つの知識さえおさえておけば、大きな失敗は避けられるようになるのです。
次回のメールは来週の月曜日20時頃に配信します。楽しみにお待ちいただけますと幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。 |
ステップメールにおいて、初回送信の際には以下3つのポイントをおさえるようにしましょう。
自己紹介をいれることでユーザーから信頼されやすくなります。
自分にとって必要かどうかを明確に見極めてもらうために、できるだけ具体的に記載するようにします。
ユーザー興味を惹いて読み続けてもらうために、次回予告をできる限り丁寧に行うようにしましょう。
ステップメールの開封率が悪いとき、対応手段をまとめて紹介します。
到達率が悪くないか、タイトルや冒頭文はユーザーの興味を惹ける内容になっているか、最後に本文の内容は簡潔でユーザーにとって有益な内容かという順でチェックします。
可能なら複数人でチェックし、レビューしていきましょう。
メールソフトごとに表示のされ方が異なります。
仮にレイアウトが崩れて見づらくなってしまっていたりすると、ユーザーから敬遠されてしまいます。
すべてのメールソフトでチェックするのは難しいので、主要なメールソフトでどのように表示されるか確認しましょう。もし1つでも読みにくいメールソフトがあれば必ず修正しましょう。
スマートフォンでメールを読むユーザーがとても増えています。
ユーザーはプッシュ通知の内容によって読むか否かを決めている場合もあるので、開封率が悪い場合は、プッシュ通知の内容も見直すようにしましょう。
最初は開封率が良かったのに、何回目からか突然開封率が悪くなってしまうということもあります。その際に注意すべき内容をまとめて紹介します。
まずはタイトルがユーザーの興味を惹くか確認し、そのあとは「一つ前」と「一つ前までの流れ」のシナリオをチェックします。
その中に、ユーザーの興味をそいでしまったような欠陥がみつかる可能性が高いです。
ステップメールのシナリオを修正し、メールの追加・削除・変更のどの方法をとるかを検討します。
ステップメールを続けていても、どうしても商品やサービスの購入につながりにくいといったことがあります。その際の対策について解説します。
最も効果的には、ペルソナに近い人から「なぜ購入しないのか」のフィードバックをしてもらうことです。ペルソナの生の声が改善の近道になります。
ただし一人の意見だけではなく、できるだけ多くの声を集めていきましょう。
クリック率・読了率を確認します。これらの数字がよくない場合は、ユーザーの興味をうまく惹けていない可能性が高いです。
CTAのシナリオを再確認し、どこに欠点があるのかを見つけます。シナリオを変えて試してみるのも効果的です。
ここではステップメールをさらに洗練させたい場合に役立つ本を2つ厳選して紹介します。
趣味をベースに2008年から稼ぎ続いているステップメールの運用術についてまとめてあります。自分の趣味を活かしてステップメールで成功したい方におすすめです。
売れる仕組みを作り上げるための4つのステップについて解説しています。事例やデータが豊富なので、わかりやすいでしょう。
いかがでしたか?
今回は購買率を劇的に上げるためのステップメールの作り方を紹介しました。この記事でまとめたように、ステップメールは読み手の視点に立ち、お客様第一至高主義で作成する必要があります。目先の売上に目を奪われてはいけません。
ここでまとめたポイントを参考にして、ぜひステップメールで期待する成果を上げてください!