士業
2024.10.3 (更新日:2024.11.1)
税理士としての知識や経験を活かし、経営コンサルティング業務に携わることをお考えですか?
最近は税理士事務所の増加に伴い、税務や会計業務だけでは売上を上げるのが困難になってきています。
そこで、注目されているのが、税理士の経営コンサルティング分野への進出ですが、新しい分野への挑戦に不安を感じる方は少なくありません。しかし、経営コンサルティングを行うことで、クライアントとの関係を強化することに加え、ビジネスを拡大できる可能性があります。
この記事では、下記内容に沿って、税理士が経営コンサルティング業務に携わるために必要な情報をまとめています。
・税理士がコンサルティング業務に携わる方法
・経営コンサルティングを行う税理士に求められるスキル
・税理士が活躍しやすいコンサルティングファーム
・税理士が経営コンサルティング業務に携わるメリット
目次
税理士業務と経営コンサルティングは、企業を支援する点では共通していますが、その目的と役割には大きな違いがあります。
税理士は主に企業の財務や税務に関する専門家として、税務申告や会計処理、経営に関するアドバイスを行います。
一方、経営コンサルティングは企業の成長や課題解決に重点を置き、事業戦略の立案や業務改善、組織改革など広範囲にわたる支援を行います。
つまり、税理士が財務の「現状」を整理し最適化するのに対し、経営コンサルタントは企業の「未来」を見据えた提案をしているのです。
税理士は主に税務や会計に関する専門家として、企業や個人の税務申告、財務諸表の作成、税務調査への対応などを行います。
さらに、税制に基づいた節税アドバイスや資金繰りのサポートを通じて、クライアントの財務健全性を維持しつつ、経営の効率化を図る役割も果たしています。
また、税務以外にも経理や財務管理のサポートを行うこともあり、税理士は企業の「数字」に強い専門家として、経営者にとって信頼できるパートナーとなる存在です。
特に中小企業にとっては、税理士が日常業務の中でのアドバイザーとなり、重要な経営支援を提供する場面が散見されます。
経営コンサルタントは、企業の成長や課題解決をサポートする専門家です。具体的には、経営戦略の策定、業務の効率化、組織改革、マーケティング戦略の立案など、企業が直面する多様な問題に対して包括的なアドバイスを提供します。
クライアント企業の課題を見つけ出し、それに対する解決策を提案するのが主な役割です。また、必要に応じて実行支援を行い、企業の経営改善や成長を促すことも求められます。
コンサルタントは財務やマーケティング、経営管理など幅広い分野に精通しており、クライアントに対して現実的かつ効果的な施策を提供する仕事です。
税理士が経営コンサルティング業務に携わるには、いくつかの方法があります。
ここでは、下記内容に沿って、税理士がコンサルティング業務に携わる3つの方法を解説します。
・経営支援やコンサルティング業務を行える職場への転職
・中小企業診断士の資格を取得する
・コンサルティングファームでの経験を積む
税理士としての知識やスキルを活かし、経営支援やコンサルティング業務に直接携わる職場へ転職することは、有効な方法の一つです。
特に、財務アドバイザリーや企業再生支援を行う企業では、税理士としての経験が非常に活かされます。
上記のような職場では、経営者と密に連携し、財務だけでなく事業戦略の策定や改善にも深く関わることが可能です。
転職することで、経営コンサルタントとしてのスキルを習得し、より広範な視点で企業をサポートできるようになるでしょう。
中小企業診断士は、税理士がコンサルティング業務に携わる際に重要となる資格です。
この資格を取得することで、経営分析や経営改善に必要な知識を体系的に学ぶことができ、経営支援を幅広く行えるようになります。
特に、中小企業に対するコンサルティング業務においては、中小企業診断士の資格が有利に働く場面が多くあります。
税務と経営の両面から企業を支援できることで、より包括的なコンサルティングが可能になり、クライアントの信頼を得るチャンスも増えるでしょう。
税理士がコンサルティングファームで経験を積むことは、実務における経営コンサルタントとしてのスキルを身につける上で非常に有効です。
コンサルティングファームでは、業務改善や戦略立案、M&A支援など多岐にわたるプロジェクトに関与でき、実践的なコンサルティング力が求められます。
コンサルティングファームでの経験は、税務だけでなく、財務分析や事業再生といった高度な経営課題にも対応できる力を養うことが可能です。ファームでのキャリアは、税理士としての専門知識をさらに高める重要なステップとなるでしょう。
経営コンサルティングを成功させるためには、税理士としての知識だけでなく、以下のような幅広いスキルが必要です。
・経営に関する幅広い知識
・クライアントの課題を引き出すヒアリング能力
・プレゼンテーション力
・情報処理能力・ITスキル
税理士が経営コンサルティングを行うには、財務や税務に限らず、経営に関する幅広い知識が不可欠です。
企業の戦略策定や業務改善、マーケティング、組織管理など、多岐にわたる分野での知識を持つことで、クライアントのさまざまな課題に対応できます。
財務データの分析に基づく戦略提案や、経営者とのディスカッションを通じて、税理士としての専門知識と経営視点を融合させることが求められます。
上記により、税理士はクライアントの信頼を得やすくなり、総合的な支援が可能となります。
コンサルティング業務において、クライアントの本質的な課題を引き出すヒアリング能力は非常に重要です。
クライアントが抱える問題は、表面的には見えにくいことが多く、ヒアリングを通じて隠れたニーズや課題を探り出すスキルが求められます。
適切な質問を通じて経営者の考えやビジョンを明確にし、経営の現状を深く理解することで、具体的な提案やサポートを行うことが可能になります。
ヒアリング能力を高めることで、より効果的なコンサルティングを提供することができるでしょう。
税理士がコンサルタントとして活動する上で、プレゼンテーション力は欠かせません。
提案内容や分析結果をクライアントに分かりやすく伝えることが、業務の成功に直結します。経営者や幹部に対して、専門用語を分かりやすく解説し、課題とその解決策を明確に提示することが重要です。
特に、数字やデータに基づいたロジカルな説明が求められ、プレゼンテーションが説得力を持つかどうかでクライアントの意思決定が左右されます。
プレゼン力を磨くことは、信頼を築くための大きな要素となるでしょう。
現代の経営環境では、データ分析やITツールの活用が欠かせません。税理士が経営コンサルティングを行う際にも、情報処理能力やITスキルは絶対に必要です。
膨大な財務データや市場データを効率的に処理し、正確な分析を行うことで、的確な経営支援が可能になります。また、クラウド会計ソフトやERPシステムの活用により、業務効率化をサポートすることも重要です。
ITスキルを活用することで、クライアントに対して効率よく精度の高いアドバイスを提供することができるでしょう。
税理士が活躍しやすいコンサルティングファームには、いくつかの種類があります。以下では、代表的なコンサルティングファームを紹介します。
・総合系コンサルティングファーム
・財務アドバイザリー系コンサルティングファーム
・企業再生・事業再生系コンサルティングファーム
総合系コンサルティングファームは、戦略立案から財務、IT、オペレーション改善まで、幅広い分野にわたる支援を行います。
税理士が活躍できるポイントは、財務や会計の専門知識を活かして、企業の全体戦略や事業計画の策定に貢献することです。
特に、経営者とのやり取りが多く、財務を起点にした企業成長のアドバイスが求められます。
また、税務面だけでなく、企業の長期的な成長や国際展開など、多岐にわたる課題に対応できる点が魅力です。幅広い業務に携わるため、税理士としての視野を広げることができます。
財務アドバイザリー系コンサルティングファームでは、M&Aや資本政策、財務戦略の立案など、企業の財務面に特化した支援が行われます。
ここでは、税理士としての財務知識がダイレクトに活かされ、財務デューデリジェンスや企業価値評価、キャッシュフロー分析など、専門的な業務に従事できます。
企業の買収や再編成に関する助言を行うため、税務と財務の複合的なスキルが求められます。また、M&A支援などは即戦力が期待されるため、実務経験を積むことで税理士としての市場価値を高めることができます。
企業再生・事業再生系コンサルティングファームは、経営難に陥った企業の再生支援を専門に行います。ここでは、税理士の財務知識を活かしながら、資金繰り改善や債務整理、コスト削減の提案を行い、企業の財務健全化に貢献します。
税務だけでなく、事業再生計画の策定や取引先との交渉支援など、企業の再建プロセス全体に深く関わるため、経営の幅広い知識が求められます。
事業再生の現場では、スピーディーな判断力と専門的なアプローチが必要であり、税理士としての能力を磨く場として非常に有益です。
税理士が経営コンサルティング業務に携わることで、従来の税務業務以上の付加価値を提供できるようになります。
ここでは、以下の内容に沿って、具体的なメリットを紹介します。
・クライアントとの信頼関係が強化される
・ビジネスを拡大できる
税理士がコンサルティング業務を提供することで、クライアントとの関係がより深まり、長期的な信頼関係を築くことができます。
なぜなら、税務や財務に加え、経営戦略や業務改善といった幅広い分野でサポートを行うことで、クライアントは税理士を単なる税務専門家以上のパートナーとみなされるようになるからです。
また、経営課題の解決を通じて成果を上げることで、信頼がさらに強まり、他の依頼にもつながりやすくなります。信頼関係の強化は、顧客のリピート率向上や長期的な契約に結びつくため、重要なメリットとなります。
経営コンサルティング業務を行うことで、税理士のビジネスは多角化し、新たな収益源を生み出すことが可能です。
税務業務だけに依存するのではなく、経営コンサルティングや経営アドバイザリー業務を提供することで、顧客層が広がり、事業規模を拡大する機会が増えます。
特に、経営改善や事業再生などの重要な局面でサポートを提供することで、クライアントから高い評価を得られ、他社との差別化にもつながります。
上記のような付加価値の提供は、新規顧客の獲得や紹介案件の増加にも寄与します。
ここまで税理士が経営コンサルに携わることについて解説してきましたが、税理士事務所が経営コンサルティングを行うのは、正直難しいのが現状です。
税理士事務所が経営コンサルティングを行うのが難しい理由には、いくつかの要因があります。
1つ目の理由は、税理士業務は主に税務や会計に焦点を当てているため、経営全般に関する深い知識や実務経験が不足しているケースが多いからです。また、経営コンサルティングは、経営戦略の立案や企業再生、事業拡大など、税理士業務とは異なる知識が必要になります。普段の業務に加えて経営の勉強をしたり、中小企業診断士の資格を取得するのは容易ではありません。
2つ目の理由は、税理士事務所の多くは組織規模が小さいからです。多くの税理士事務所は個人経営や少人数で運営されており、コンサルティング業務に専念できるリソースや体制が不足しています。一方で、組織化された税理士法人であれば、コンサルティング業務に説得力を持たせやすいですが、そうした事務所は全体のごく一部です。特に地方では、小規模事務所の経営助言も重要な役割を果たすことがあります。
税理士事務所が経営コンサルティング業務に取り組むのは、専門的なスキルやリソースの不足から難しいことが多いです。
しかし、WEBマーケティング(広告やSEO)を活用できれば、経営コンサルに挑戦しなくても、オンラインから新規顧客を効率的に獲得することが可能です。
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税理士が経営コンサルティング業務に携わるには、多くのスキルや知識が必要です。税務業務とは異なる分野のため、実務経験の不足や組織規模の限界から難しいこともあります。
そうした場合、WEBマーケティングを活用してオンラインでの集客を強化する方が、ビジネスを効果的に拡大させることできます。
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