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2023.12.19 (更新日:2023.12.19)
12/4から新宿駅構内に掲出された、ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム〈山崎原酒熟成〉2023の広告。
「超絶技巧美術館」と名づけられた美術館風の広告で、マスターズドリームをモチーフにした2つの絵画作品の横に商品が展示されていました。
▲乃木画家「The BOTTLE」(右)
色鉛筆、エアブラシ、カラーマーカーなどを用いて描かれた
▲片桐剛「The SIZZLE」(左)
テンペラ、油彩による混合技法
サントリー「MASTER’S DREAM 山崎原酒樽熟成」(右)
麦芽、ホップ、天然水によって作られた傑作
・6600円という価格とWeb限定販売であることから、販売のハードルが高い
ターゲット
・お酒が好きで色々飲み比べている評論家気質のある人
・ビールとウイスキーに詳しい人
ターゲットインサイト
・価値のあるものにはそれなりのお金を出したい
・限定品に弱い
・家飲みを充実させたい
ビールを芸術品として展示する
マスターズドリームは、「醸造家の夢」のビールを追い求めるシリーズ。特に今回のザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム〈山崎原酒樽熟成〉2023はウイスキーの原酒樽で熟成したもので、通常のビール製造では考えられないくらいの技術と手間をかけて作られたもの。そんな手間と時間をかけて作られたビールをビールの枠に収めず、芸術作品と並べることで芸術作品に昇華している点にこの広告の凄さがあると感じます。このビールの価格は715nl瓶で6600円。同じくサントリーのザ プレミアム モルツであれば500mlの中瓶を20本ほど購入できるのでその違いは歴然。各メーカーが出すプレミアムビールとも一線を画す超高価格帯になり、ネット販売のみと販売のハードルが非常に高いものの、普通のビールを超越した、手の込んだ「作品」であることを伝えることで、その価値を体感してみたいと思わせるPRになっていると感じます。
またこの広告は左側の「超絶技巧美術館」という文字からスタートして右に向かって進んでいく順路が示されていました。1つ目の作品がビール瓶とグラスの絵、2つ目がビールのグラスのアップ、3つ目が実際の商品と、見た人にビールを飲むイメージをしてもらってから商品に誘導する流れになっていると感じました。商品購入後のイメージがしやすいというのは購買意欲にも関係すると感じます。
それぞれの作品の横には作品の情報とORコードがあり、QRコードを読み込むことで作品のこだわりのポイントなどを音声ガイダンスを(YouTube動画)聞くことができたり、展示に対するパンフレットを配布していたりと、細部にまで美術館らしさが演出されていました。
※個人の見解です。