AdVenture Space
2023.11.17 (更新日:2023.11.18)
2023年ラジオ&オーディオ部門グランプリ。
ニュージーランドの通信機器会社Skinnyが行ったキャンペーン。
ラジオCM用のスクリプトと電話番号が記載されたOOHを格安の媒体に掲載。記載の番号に電話をすると録音がはじまり、ユーザー自らがスクリプトを読み上げると後日その音声データが本物のラジオ広告として流れるというもの。
出典:https://youtu.be/2nNGqKMkrOs
・売上を伸ばしたい
・しっかりと宣伝しようとすると広告費がかさむ
・競合(大手の通信会社)が強く、新規参入が難しい
・注目されるのが好き /ちょっと有名になりたい /面白いことが好きな20-30代男女
・普段は広告にあまり興味がない
・自分の声が広告になるのは面白そう
・一般人に広告のスクリプトを読んでもらう
→一般人にとって自分の声が広告になるというのは物珍しい機会なので興味を持ってもらいやすい。また、普通広告は受け取るものだが、発信する側になることでより商品への理解が深まる。企業的にはコストを抑えられるし、一般人からしたら自分の声が広告になる経験ができてwin-win。
・広告費を抑えていることを前面にアピールするキャンペーン
→広告を一般人に読んでもらい、広告費を抑えていることをアピールすることで、安さを提供するために尽力しているブランドだというイメージを持たせることができる。
・OOHの活用
→スクリプトを掲載するのにOOHを活用している。スクリプトを読むのに写真に収める人や、物珍しさから写真を撮る人がいたらSNSなどでも拡散されて話題になりやすいのではないか。
2,560人が参加。そのうち65%が競合の顧客だった。また昨対比で新規ユーザー数を34%伸ばした。
課題:かさむ広告制作費とラジオ離れ
ターゲット:ラジオを離れている人
ターゲットインサイト:自らの声がCMになるのであれば聞いてみたい、何かを作成することを一緒にやりたい
コアアイディア:OOHに広告を出すことで今までラジオを離れていたユーザーがラジオに参加できるという体験を提供することによって自分の声が出るラジオを聞いてみたい!という動線を確保することでラジオユーザーを取り込みながら、広告を作成することにかかるコストを最小限にした。
課題:広告が読まれなかった、有名人を広告に起用するとキャスティングが高い
ターゲット:10代から20代までの若年層で好奇心が強い人
ターゲットインサイト:自分の声が流れるならちょっと文章を読んでみようかな
コアアイディア:ターゲットにまずはOOH広告に目を通してもらうことを促している。このキャンペーンに参加することでユーザーがサービスに関わっている状態になる。
ユーザー参加型の広告、特にユーザーが積極的に参加したいと思えるようなものはやはり強いと感じた。また、一般人に広告を読んでもらうというアイディアはシンプルだが面白い。面白さは時に信頼に繋がることもあるので、ユーザー心理として、「この広告面白い」→「このブランドなんか良さそう」「好感が持てる」という気持ちになるのではないか。
※個人の見解です。